メニュー

文書館について利用案内資料検索はこちらから子供体験事業講座・講習会学校連携展示のご案内埼玉県地域史料保存活用連絡協議会リンク文書館カレンダー・お問い合わせ先

検索はこちら





 

お問い合わせ 住所



Tel:048-865-0112(代表)

Fax:048-839-0539
代表メール:p6501121@pref.saitama.lg.jp

〒330-0063

さいたま市浦和区高砂4‐3‐18
交通 案内


 

開館時間・休館日

【開館時間】
午前9時~午後5時
(複写の申込み受付は、4時30分まで)
【休館日】
 月曜日、毎月末日、祝日、年末年始(12月29日~翌1月3日)
 特別整理期間(春・秋 各10日間以内)
年間カレンダー
 

カウンタ

COUNTER274243

第35回 コーナー展示「埼玉の県令Ⅱ 吉田清英展」開催中! 初公開資料も!

 コーナー展示「埼玉の県令Ⅱ 吉田清英展」がオープンしました!(416日まで開催)


今回の展示は吉田清英(1840
1918)という人物がテーマです。ご存じの方はあまりいないのではないでしょうか。

 吉田清英は江戸時代後期に薩摩国(現在の鹿児島県)に生まれ、薩摩藩士として戊辰戦争に従軍、その後新政府の官僚となり、埼玉県に赴任します。埼玉県では「埼玉の県令Ⅰ」展で取り上げた第2代県令白根多助(長州出身)の跡を継いで、第3代県令、そして制度改正により初代知事となっています。

 在任中には日本鉄道会社線第一区線(現在のJR高崎線)の開業、新道の建設といった社会資本整備、蚕糸業や茶業などの地場産業の振興を進め、また災害やコレラへの対策にも取り組んでいます。また秩父事件にも直面しています。そして、知事退任後には本県本庄町(現在の本庄市)に住み、養蚕、製糸、そして蚕種の貯蔵倉庫の経営などシルク産業の発展に尽力しました。

 この展示ではそうした吉田の人物像と明治時代の埼玉県のようすをご紹介します。

 とくに今回は吉田の御子孫のご協力をいただき、明治12年(1879)に、吉田が明治天皇に乗馬春風号を献上した際の記録「献馬記」を初めて展示します(原資料の展示は3/254/16)。

 この機会にぜひ埼玉県立文書館にお立ち寄りいただき、展示をご覧下されば幸いです。

 担当学芸員による展示解説会

 (1)日時

   ①3/30 12:3012:45

   ②4/6 13:3014:00

   ③4/13 13:3014:00

 (2)対象 どなたでも

 (3)会場 文書館1階展示室
                                   (S)


 

 

 

第34回 地図コーナー展示「城下町の近代化 忍・川越・岩槻 」展示解説会

地図コーナー展示「城下町の近代化―忍・川越・岩槻―」展示解説会

 

 216日(木)午後130分から、地図コーナー展示「城下町の近代化―忍・川越・岩槻―」について、展示を担当した職員による展示解説会が開催され、18名の参加者が開始前に集まっていらっしゃいました。

 展示ケース前を進みながら30分をかけて、解説しましたが、全員の方が最後まで熱心に解説を聞いてくださいました。さらに、解説終了後も残られた方からは、数々の質問に担当者はうれしい悲鳴となりました。

 【質問の一例】

 ・川越はなぜその後、商業都市として成功できたのか?

 ・岩槻城の本丸を突っ切る形で道路ができたのはなぜか?

 ・行田には江戸時代からの店があるか?

 それぞれ、担当者が持てる知識を動員して答えさせていただきました。

 参加者の中には、グループで県内の城を巡って、本を刊行した方々も含まれていました。お住まいはさいたま市内の方が最も多く、他に川口、吉川、上尾などからお出かけくださった方がありました。皆さん本日は、ありがとうございました。

 本展示は3月5日(日)まで開催されています。御感心のある方はぜひお越しください。お待ちしております。

                                                      荒川次郎

 

第33回 お正月といえば?(平成29年1月5日)

 あけましておめでとうございます。

 皆様はお正月をどのように過ごしましたか?

 お餅を食べたり、スポーツ観戦をしたり、福袋を買いに出かけたり・・・。

 お正月の遊びといえば「かるた」を思い出す方も多いのでないでしょうか?

 私は小学生の頃、「百人一首を覚える」という冬休みの宿題で、一首も覚えずに登校したことを思い出します。

 本日は「かるた」に関連する資料をご紹介します。

 この写真は明治45年に埼玉県女子師範学校の生徒がかるた取りを行っている様子です。

 女子学生の真剣な様子がわかります。

 この「女子師範生のカルタとり」(番号・近現代2870)の写真は県史編さん資料として、文書館に収蔵されているものです。

 県史編さん資料とは埼玉県史編さん事業のため、県内外の関係機関・個人から撮影等によって収集した複製資料のことです。

 (ちなみにこの写真は『目でみる埼玉百年』に掲載されています。)

 文書館には数多くの写真、新聞、古文書が公開されておりますので、ぜひご利用ください。
          
                            (もんじろうこ)

 

第32回 航空写真を撮影しました(平成28年12月24日)

航空写真を撮影しました

 文書館4階の地図センターでは、埼玉県撮影の航空写真約2万4千枚を所蔵しています。航空写真は土地の様子が一目でわかり、昔の土地の様子を調べたり、土地の変遷を調べたりと広く県民の皆様に利用されています。
 しかし残念ながら埼玉県全県航空写真の撮影が平成7年度をもって中止されたため、最近の写真がありません。そこで今回埼玉県警察のヘリコプターに乗る機会を得て、機内より写真を撮影しました。撮影は埼玉の母なる川「荒川」流域のうち、古墳時代までに開発が開始された地域を、古墳や埴輪窯跡などの遺跡を標定点としました。
         
    鴨川の屈曲部(さいたま市大久保古墳群)                微高地上の古墳(鴻巣市明用)
        
       揺れる機内での撮影は大変です               元荒川沿いの緩斜面(鴻巣市生出塚埴輪窯跡)
                  
       県警のヘリコプター「さきたま」                荒川と戸田漕艇場(戸田市南原古墳群)

 来年度以降も、荒川の残りの地域、元荒川流域、利根川流域などの航空写真撮影を継続的に行う予定です。また今回撮影した写真は、4階地図閲覧室で閲覧できるようにする予定です。

 皆様のお越しをお待ちしております。                               公文書担当 Y 

 

第31回 安売りされるとつい買ってしまう(平成28年12月24日)

 まもなく今年が終わり、新たな一年を迎えようとしています。皆様は年末年始をどのように過ごしますか。実家へ帰省したり、家でゴロゴロしたり、おせちやお雑煮の仕度をしたりと様々でしょう。

 この時期は、スーパーや百貨店などで、年末セールや初売りセールが開催されますね。セールの文字が躍るチラシを、新聞の間などによく見かけるのではないでしょうか。このような年末年始セールの広告は、昔も各家庭に配布されていました。それでは、文書館で収蔵する広告をいくつかご紹介しましょう。


   (飯塚家文書7746)               (岸田氏収集文書7618

 

 左の画像は、大正9年(1920)のはがきです。深谷市の永徳屋呉服店が、1219日・20日・21日の三日間に、大安売りをすることを宣伝しています。

 右の画像は、昭和8年(1933)のチラシです。熊谷市の大萬呉服店が、1219日・20日の二日間に、冬物の衣類を大割引して販売することを宣伝しています。どちらの広告も、赤い字を使って「大安売」や「大割引」を大々的に表現しています。

 こうやってみてみると、大正・昭和時代のお店も、年末年始にはお客さんを呼び込むためにセールをしていたのですね。この間、よく買い物をする洋服屋から、安売りのお知らせや割引クーポンのついたDM(ダイレクトメール)が届いていました。私は定価よりも安いと聞くと、すぐ買いたい衝動に駆られますが、明治・大正時代の人たちも同じ気持ちだったのかもしれませんね。                         
                                                       (越後)

 

第30回 文書館のメリークリスマス!(平成28年12月21日)

 浦和の街中に輝くイルミネーション。通りを歩けばジングルベルが聞こえてくる。浦和駅前はクリスマス一色に染まっていますね。クリスマスといえば、ツリーを飾ったり、ごちそうを食べたり、サンタさんにプレゼントをお願いしたり、楽しいことがいっぱいです。

 

 ところで、昔の人たちはクリスマスをどのように過ごしていたのでしょうか。当館収蔵の古文書の中から探ってみたいと思います。

 

 

 

 上の画像は、昭和7年(19321226日に、小学三年生の女の子がクレヨンで描いたクリスマス会の絵です(川田氏収集文書№11072)。赤と緑の衣装を着た女の子三人が絵の中央に並んでいます。しかし、絵の全体が真っ黒で描かれており、女の子の顔もなんだか悲しそうです。おそらく、楽しかったクリスマス会が終わって、日常生活に戻っていく名残惜しい気持ちを表現しているのでしょう。

 

 左の画像は、昭和24年(19491127日に、親子がクリスマスの飾りつけをしている写真です(戦後報道写真S240121-1-3)。手作りの飾り物でしょうか?。小さな女の子がサンタの紙人形を見つめています。

 右の画像は、昭和29年(1954124日に、大宮市内の商店街を歩く女性二人を撮影しています(戦後報道写真S292337-1-1)。プレゼントを買いに来たのでしょうか?。手前には大きなクリスマスツリー、天井には万国旗が飾られ、クリスマスが近づく通りの様子がうかがえます。

 

 数は少ないですが、この他にもクリスマスの関する史料や写真も収蔵しています。文書館はいつもと変わらず開館しておりますので、ぜひご利用ください。                                         (越後)

 

第29回 子供地図教室が秋晴れの下で実施されました(平成28年11月29日)

子供地図教室が秋晴れの下で実施されました



 1126日(土)、文書館地図センターで子供地図教室を開催しました。当日は、天候にも恵まれ、小学生8名、保護者7名が参加しました。最初に国土地理院の磯部先生の講義「地図を見ながら街をあるいてみよう」で、地図の見方を学んだ後、地図を持って、白幡沼方面に実地見学に出かけました。磯部先生から、裁判所前の標高点が地図では15mとなっていることの説明を受け、県庁坂の崖下の標高点が8.1mとあるので、谷の深さは6.9mであることを学びました。

 目的地の白幡沼では、10年前まで農家の人が稲を作るために水を利用していたことや魚の種類が多いことの説明を受けてから、ワークシートに取り組みました。このほか、岸町小学校前の大きな坂道を歩き、浦和に坂が多いのは、谷が多いからだということをみんなで実感しました。さらに、白幡谷には庚申塔や板石塔婆などの石造物があり、ここに古くから人々が居住して、熱心に神仏を信仰していたことや、真福寺の貝塚は、約6,000年前の気候温暖化により、すぐそばまで海が来ていたことの証拠であると知って、驚きの声を上げていました。

 子供だけでなく、お父さんお母さんにとっても、初めて知ることが多く、たいへん面白かったとの感想が寄せられました。

                                                    (荒川三郎)


 

第28回 古文書講座(中級編)を終えて(H28.11.22)

 古文書講座(中級編)が、10月26日・11月2日・9日(いずれも水曜日)の3回にわたって開催されました。今回も定員を大幅に上回るご応募をいただき、誠にありがとうございました。

 さて、今回の古文書講座は、1日目は災害に対応する人々の細かな記録、2日目は戦国時代のかな文字、3日目は大名の借金がテーマでした。



 今回残念ながら落選してしまった方や、当日都合が悪く来られなかった方は、文書館2階の閲覧室にお越しいただければ、今回のテキストや各講師のレジュメをはじめ、過去の各古文書講座のテキスト・レジュメの閲覧・複写ができます。はじめての古文書・初級編・中級編は平成25年~28年、古文書解読講習会は平成14年~平成28年のテキスト・レジュメなど取り揃えておりますのでぜひご利用ください。

 古文書講座(中級編)をもって、今年度の当館が主催する古文書講座はすべて終了しました。次回の古文書講座は来年度となります。まだまだ古文書の勉強をしたいという方は、当館2階の閲覧室で実際の古文書を読んでみたり、ネット古文書講座をご活用ください。

 それでは、また来年度の講座でお会いしましょう。                             (越後)

 

第27回 歴史講座(第1回)が開催されました(H28.11.17)

 日毎に寒気加わる時節となりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

 11月5日(土)は文書館で歴史講座「近代埼玉の治水と水害―利根川・江戸川を中心に」の第1回の講座が開催されました。

 第1回は「埼玉県布達にみる明治前期の河川行政」というタイトルで、明治8年(1875)から明治19年の埼玉県の布達について勉強していきました。「布達」というと馴染みがない言葉でしょうか? 明治政府や県令は県民や県内の行政機関に伝える法令・規則を「布達」という形で出していました。現在の「県報」にあたるものです。


 講義のあとは、館内見学を行いました。閲覧室をはじめ、収蔵庫や展示室を見学しました。現在、常設展では「自然災害」をテーマにした古文書を展示しており、受講者の方には講義の内容を思い出しながら見学していただきました。

 歴史講座は春日部市郷土資料館と共催で、全3回となっており、次回以降は、春日部市教育センターで開催されます。あと2回の講義、私も楽しみです。

(もんじろうこ)

 

第26回 真田丸関係史料(H28.11.11)

 皆さん、大河ドラマ「真田丸」はご覧になってますか?ドラマもいよいよ年末に向けて最終段階に入ってきましたね。ドラマのタイトル「真田丸」はご存じの通り、船の名前ではありません。大坂冬の陣の時に、真田信繁(幸村)によって大坂城に築かれた郭(くるわ)の名称です。この「真田丸」に関して、当館にも関係史料が存在します。

 一般的に真田信繁は、「真田幸村」の名が広く知られていますが、実際の史料では諱(いみな)の信繁でしか確認されていません。実は「幸村」の名が見られるようになったのは、大坂夏の陣から60年近く経過した寛文12年(1672)に刊行された『難波戦記』(なにわせんき)がその初出とされています。「幸村」の名は、その後時代が下るにつれ広く定着したため、幕府編纂の系図集である『寛政重修諸家譜』までも「幸村」を採用するに至りました。

 『難波戦記』(別名『難波軍記』)は、異本が数種出ており、当館所蔵のものでも数種類確認されています。今回紹介する諸井(三)家本(№54485454)は、277冊から成り、その構成から比較的初期の写本と考えられます。内容は、慶長16年(16113月の徳川家康・豊臣秀頼の会見から、慶長20年(16155月の大坂夏の陣の終了までの経過を描いています。本書は万年賴方(まんねんよりかた:京都所司代板倉勝正の門客)と二階堂行憲(にかいどうゆきのり:下野壬生藩主阿部忠秋家臣)による共同執筆によるものです。



 大坂城に入った信繁は、大坂城の最弱部である三の丸の内側、玉造口(たまづくりぐち)外に「真田丸」と呼ばれる半円形の出城(でじろ)を築きます。大坂冬の陣では、この「真田丸」から真田軍が鉄砲隊により徳川先鋒軍を迎撃し、徳川方に大打撃を与えるとともに、天下に真田信繁の名を知らしめる一戦となりました。なお、「真田丸」は大坂冬の陣における和睦の条件として破却されてしまいます。この真田丸が描かれている木版絵図が「大坂城攻防配置図」(稲生家文書№
1169)です。ドラマに出てくる武将たちの名前も至る所で確認できます。

 これらの文書は、先月まで展示されていましたので、ご存じの方もいらっしゃるかも知れません。今度は閲覧室にて、手にとって実際にご覧頂ければ幸いです。(もんじろう丸)

 

第25回 重要文化財公開展「埼玉県庁舎ものがたり」を開催中です(H28.11.4)

 「重要文化財公開展 「埼玉県庁舎ものがたり ~文書と写真でたどる145年のあゆみ~」を開催中です」


  1階の展示室では、12月18日(日)まで、埼玉県庁の庁舎(建物)の歴史を紹介する展覧会を開
催しています。


  埼玉県は、明治4年(1871)11月14日に誕生してから145年間、ずっと浦和を県庁所在地
としてきましたが、


 その間には庁舎の新築や改修、移転問題や県庁火災など、様々な物語がありました。


  中でも、昭和23年(1948)10月25日の夜に発生した県庁火災により県庁舎本館や別館等、
計8棟が全焼し、


 埼玉県始まって以来の大きな損失となりました。



          


             火災前の県庁舎(昭和9年)                  火災で炎上する県庁舎(昭和23年)



  この火災では、庁舎とともに多くの文書が焼失しましたが、離れた書庫に保管されていた明治時代か
ら昭和22年までの


 行政文書は、奇跡的に焼失を免れました。これらの文書は、内容や年代的な偏りが
少なく、埼玉県の地域史を知る上で非常に


 貴重であるとして、平成21年(2009)に国の重要文化
財に指定されました。今回の展覧会は、これらの文書で構成して


 います。

 
 展示した文書や写真には、明治・大正・昭和の県庁舎とその時代を生きた人々の様子が記録されてい
ます。



 明治時代のカーペットやカーテンの生地、暖房器具の話から建設の苦労話まで、県庁舎にまつわる「雑学の種」がつまってい


ます。ぜひ、この機会にご覧ください! 

 

 なお、県民の日(11月14日)の県庁オープンデーでは、現代の県庁を体感していただくことができます。構内には、いに


しえの県庁のおもかげも残っていますので、探してみてくださいね。


            
    旧岩槻城から移築された黒門とシラカシ(昭和28年)               黒門移築後も本庁舎北側に立つシラカシ(平成28年) 

        展示の詳細はこちらへ!                                            (公文書担当 小次郎)

 

第24回 3館連携資料収集作業(H28.11.1)

 10月下旬、文書館に県内の旧家が所蔵する資料を見て欲しいという連絡が入りました。早速、学芸員が急行し資料の概要調査をしたところ、同家の先代までが収集してきた古文書、考古資料、また同家が戦前まで営んできた養蚕関係の有形民俗資料など、貴重な資料がたくさん残されていました。御当主は、家が古くなり壊すので、活用できるならばすべて寄贈したいとの御意向でした。

 当館では古文書は受け入れられるものの、他の資料はテリトリーではないので、考古資料はさきたま史跡の博物館、有形民俗資料は歴史と民俗の博物館で受け入れることが最適と考え、両館に連絡して3館合同で資料収集作業を行うこととしました。

 搬入当日はあいにく小雨まじりでしたが、3館の学芸員が共同して作業を行いました。こうした共同作業は、10月初旬まで開催していた企画展「飯塚家文書」の収集作業以来のことです。


 近年、所蔵者の代替わりや家の建て替え、蔵の解体などで、自宅で持ちきれなくなった資料が散逸したという話を聞きます。今回は所蔵者からご連絡が入ったため、何とか資料を守ることができました。十年、百年単位で伝えられてきた資料が、死蔵や廃棄されずに将来にわたって生かされることが第一ですので、資料が活用できるよう文書館や博物館は連携して、情報を共有して収集を図って参ります。後日、資料整理を行って、多くの皆様にご覧いただけるようにしたいと思います。(鷹党)

 

第23回 秋季特別整理期間(平成28年10月21日)

〇もんじろう かわらばん ~ 「秋季特別整理期間」~

 10月11日(火)から20日(木)まで、文書館は「秋季特別整理期間」を設け、その間、休館していました。事前にHP等で御案内をしていたところですが、御存じなかった方もいらっしゃったかと思います。御不便をおかけしたことをお詫びするとともに、「特別整理期間」の作業内容等について御紹介し、その必要性をお伝えできればと思います。

 春と秋、年2回の「特別整理期間」の休館の間、館内では職員が総出で収蔵資料の総点検、整理、清掃等を行っています。

 例えば、公文書担当では約15万点の管理委任文書が、保存庫の文書棚の所定の場所にあるかを、春と秋の2回に分けて点検しています。同時に、公開・非公開を峻別するシールが取れていないか、間違っていないかも確認します。個人情報等の記載により非公開としている文書にもかかわらず、非公開と判断できるシールが貼っていないことにより公開してしまう、ということは当然あってはならないことですから、慎重に行っています。

 

 この機会に、保存庫の清掃、消毒・殺菌も行っていますが、文書館では普段から、文書の大敵であるカビ・害虫が活動を行えない状態に保つという考えのもと、窓を開けっ放しにしない(湿気・害虫を侵入させない)、ゴミ箱の管理(生ゴミは蓋付ゴミ箱に捨てる)、一定の温湿度の管理等を徹底しています。文書館では人のためではなく、収蔵資料を護るために、快適な空調を効かしているわけです。

 文書館のマスコット「もんじろう」は、ねずみ等から文書を守りますという思いを込めて作成されたものですが、実際に「もんじろう」が(ねずみ捕り等で)活躍できるような環境のもとでは、重要文化財を含む行政文書、古文書、地図などの「県民の共有財産」を、将来へ確実に引き継ぐことはできません。

 「もんじろう」を、ねずみ捕り以外の分野で活躍させるためにも、職員は日々、資料の保存環境の適切な維持に努めるのと同時に、「特別整理期間」の際に保存庫の清掃、消毒・殺菌を行っています。

 10月29日(土)からは、1階展示室において「重要文化財公開展示」が始まります。県の行政文書が平成21年に国の重要文化財に指定されたことを契機に始まった年に1回の企画です。なかなか目にすることができない国の重要文化財が、展示される貴重な機会ですので、ぜひ、こちらの見学もあわせて休館明けの文書館にお越しください。お待ちしています。
                                                                               (地図(ちず)()  

  
 ~文書館のマスコット「もんじろう」     「重要文化財公開展示」についてはこちらです。                    

                                                                                                           

 

第22回 ICA(国際公文書館会議)ソウル大会への参加

澄みきった青空が秋を感じるこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?

95日~9日にICA(国際公文書館会議)の大会が韓国・ソウルで開催され、文書館の職員も参加しました。この5日間の大会は、世界中のアーカイブズや記録管理の関係者が集まるもので、約2300人が参加し、研修や研究成果の報告、ソウル記録館見学など様々なプログラムが行われました。

研修では、「危機管理と防災対策ワークショップ」に参加しました。日頃から災害が起こったら職員がどのように行動するのか考えよう、という講義内容でした。

国立公文書館の研修「日本による被災文書の復旧」では、当館職員も作業をお手伝いしました。この研修は受講者に大人気だっ
たようです!

   

講演会では国連アーカイブズのお話を拝聴しました。国連アーカイブズには戦争や内戦の記録がたくさん保管してあるそうです。

8日の夜にはガラ・ディナーが行われて、世界中のアーキビストや学芸員の方と交流することができました。英会話は苦手ですが、個人的にはなんとかなったと思います・・・。

また、大会直前に文書館を視察に来られた韓国国家記録院の李館長と感動的な再会を果たすことができました!(詳しくは第3回のもんじろうかわら版をご覧ください。)

   

ここでは紹介しきれませんが、この他にもたくさんプログラムが組まれていて、とても充実した5日間でした。

                                     (もんじろうこ)

 

第21回 古文書解読講習会を終えて(9月23日)

 9月14(水)・15日(木)、埼玉県県民活動総合センターにおいて、「古文書解読講習会」が開催されました。

 今年は台風10号の接近に伴い、当初予定されていた8月の実施から延期となりましたが、なんとか9月中に開催することができました。日程変更にもかかわらず、多くの方にご参加いただきまして、心より御礼申し上げます。

 さて、今回の解読講習会は、取り扱った史料が、戦国時代が2本、江戸時代が2本、明治時代が3本と各時代でバランスのとれた内容となっておりました。各講師とも、最近の映画やドラマと関連付けた内容にしたり、鉄道や旅行など私たちにも身近な内容を取り扱ったりと、それぞれ個性のある講義だったのではないでしょうか。


 今回残念ながら落選してしまった方や、当日都合が悪く来られなかった方は、文書館2階の閲覧室にて、今回のテキストや各講師のレジュメをはじめ、過去の各古文書講座のテキスト・レジュメも閲覧・複写可能ですのでぜひご利用ください。

 また、文書館は実際の史料を閲覧することもできます。今回のテキストで取り上げた史料も、目の前で実際にご覧いただくと、折り目や紙の継ぎ目・擦り消しなど、モノクロの画像では見えなかったものまで見えてくるかもしれません。ぜひ文書館に足をお運び頂いて、史料を閲覧してみてはいかがでしょうか。                         
                                                      [越後]

 

第20回 未来くるワーク(中学生の職場体験)を受け入れました.

第20回「未来(みら)くるワーク(中学生の職場体験)を受け入れました。」

 9月6日(火)から8日(木)までの3日間、さいたま市立常盤中学校の2年生4名が、「未来(みら)くるワーク(職場体験)」を行いました。

 緊張からか硬い表情で始まりましたが、真剣な態度で3日間の体験に臨んでいました。

 内容は、1日目は文書館の概要説明や見学から始まり、公文書の整理作業と史料編さんの編集作業、2日目は古文書の整理作業と子供体験事業の材料づくり、3日目は地図の整理作業と窓口での閲覧業務と盛りだくさんで、3日間、よく頑張っていました。

 将来の社会人としての心構えや仕事にかける情熱を少しでも感じ取ってくれたらと思います。

 もちろん、将来文書館で働きたいと思ってくれたり、文書館を利用したいと思ってくれたりすれば、なおうれしいですが…

(捨テルス)




 

第19回 河川台帳デジタルデータ閲覧できます。(平成28年9月9日)

河川台帳デジタルデータ閲覧できます。


 県立文書館の収蔵する貴重な資料群の一つに、明治から昭和初期頃に作成された、「河川台帳」があります。

 河川台帳は、明治29年に制定された「河川法」(明治29年4月7日法律第71号)第14条にて、河川の管理者(地方行政庁)は、その管理する河川の台帳を調製しなければならないと定められたことによって作製されたものです。名前に「台帳」とはついていますが、実際は河川の実測図で、大きなものでは幅5mを超えるものもみられます。

 この河川台帳は、当時の県内河川の実態と河川土木技術を知るうえで大変貴重な資料です。しかし、その大きさから取扱いが困難で、長い年月を経て傷みが生じているものもあるなど、閲覧に際しては一苦労を要する状況にありました。

 当館では原本資料の傷みが進まないように、2分の1ラミネートの複製を作製して利用に供するなどの対応をしてきましたが、平成26年度から2ヶ年計画で、公益社団法人土木学会との研究協力協定を結んで、河川台帳図面の大規模なデジタル化を進めました。
   2年間でデジタル化が完了した河川台帳は195点。
いずれも図面の細部までを確認することができる大変高精細なものです。
 

 今回、高精細なデジタル化がなされたことによって、原本保全を図りながら、利用者は手軽に閲覧できることとなりました。これらのデジタルデータを希望する場合は、当館閲覧室のパソコンから必要に応じてプリントアウトすることが可能です。
 河川台帳デジタル資料の閲覧は、当館4階地図センターにて受け付けしております。

 「河川台帳ってなんだろう・・・?」、興味をお持ちの方から、研究者の方まで。是非御来館のうえご覧ください!

                                                                                まつを

 

「はんこ」のはなし

 この夏,文書館では数回にわたって子ども対象の講座を開きました。特に人気が高かったのは「はんこづくり」で,自分の署名とともに「はんこ」を捺して,夏休みの宿題を学校に提出したお子さんもいるのではないでしょうか。

 学校の先生が,ノートに「よくできました」「がんばったね」などという「はんこ」を捺してくれるとうれしいものでした。新学期になって先生が代わると新しい図柄の「はんこ」が登場したりして,子どもながらに「いろんなはんこがあるんだな」と思ったものです。

 

 今回は,文書館でこの夏に子どもたちが作った「マイはんこ」の一部を紹介しましょう。漢字あり,マークあり,イラストありと多彩です。      []

 

【お知らせ】

 文書館では,1114日(県民の日)にも,子ども向けの「はんこづくり」イベントを開催します。

 夏休みは事前予約制でしたが,県民の日は自由参加で,しかも無料です。皆さんのご来館をお待ちしています。

【県民の日の 1011131415時から各回30人ずつ。受付は当日先着順】

 

第17回 「まだ間に合います!夏休みの宿題」(平成28年8月18日)

「まだ間に合います!夏休みの宿題」

 8月後半となり、暑さも一時期より落ち着き、朝晩の涼しさが秋の訪れを感じさせる時分となりました。お子さんのいらっしゃる方にとって、子供の夏休みの宿題の進み具合が気になる時期でもあります。

 私自身、小学生の頃の夏休みを振り返っても、「自由研究」は手がつかず、8月半ばぐらいになって慌てて友人と相談したり、毎年バタバタしていた記憶があります。テーマを決めるまでが一苦労で、私と友人との間で意見が分かれて決裂し、結局お互い別の研究をしたという苦い思い出もあります。

 インターネットがなかった時代ですから、何を調べるにも探すにも時間と手間がかかっていました。大人に聞いたり、図書館に行くことが多かった記憶があります(残念ながら、文書館の存在は知らなかったようです。)

 現代は、すぐインターネットにつながる環境にあり、子供でもちょっと調べるだけで「自由研究」のテーマも中身も決められそうですが、情報が氾濫し過ぎるがゆえに翻弄されて、なかなか決まらないお子さんもいそうな気がします。体感できる情報でないと子供達に訴えかける力が弱いのかもしれません。

 そこでご案内です。今、地図センターでは、平成17年に埼玉県全域を撮影した「衛星写真」を、畳スペースに敷いて展示しています(夏季限定)。縦が約2.5m、横が約5mの大きさで、相当迫力があるものです。「みんなのうちはどこかな?地図にあがって探してみてね」と呼びかけ、来館者の方は靴を脱いで実際に畳に敷いてある地図の上に上がって鑑賞していただくようなつくりです。


 実際に御自分の家をピンポイントで特定することは難しいと思いますが、河川、公共施設、幹線道路等との位置関係を手がかりに、何となくこのあたりかなと見定めることはできます。靴を脱いでややリラックスした気持ちで巨大な地図を上から眺めるという展示形態もなかなか珍しく、好評なようです。

 静かで涼しく空調の効いた中で、地図の上に立ったり座ったりしながら埼玉県全域の姿を見る...地図や地形に興味のあるお子さんでしたら、そうこうしているうちに、自分で調べてみたいテーマが湧き出てきそうな気がしませんか? 一緒に来館される保護者の方も同じように地図を見ていただきながらも、「ここが荒川だから、おうちはこのあたりかな」などと地図の見方を導いてくださると、お子さんの発想力はますます膨むと思います。

 余談ですが、現在中学生の私の娘は小学生の時、「自由研究はやるのもやらないのも自由だから」という主張をして、一度もやりませんでした。その主張に対し、友人とケンカ別れをしてまで自由研究のテーマ決めに苦労した経験のある私はあっけにとられ何も言えませんでした。親としてはそこで引き下がるのではなく、日常生活の中で本当に面白いと感じ、自分で調べてみたいと子供が思うきっかけを与えれば良かったなと、今になって思います。

 

 残り少ない夏休み、インターネットで調べるだけではなく自由な発想で自由研究を仕上げたいとお考えのお子さん(及び保護者の方)は、ぜひ地図センターにお越しください。大歓迎です(^O^)

地図(ちず)()

 

第16回 子供地図教室立体地図つくりを開催しました。(平成28年8月15日)

7月22日 子供地図教室「立体地図つくり」を開催しました。


国土地理院総務部広報広聴室の中野修先生による「地形と地図のはなし」。

①地図の方向、②地図では高さをどう表現するのかを説明されながら、立体地図の面白さを伝えられました。

熱心に話を聞いた子供たちに、地図記号のシールがプレゼントされました。

 

次は、「立体地図つくり」です。

初めての参加者には、入門用の「埼玉県の地形」をお勧めしました。

カッターを使う作業なので説明をする方も聞く方も真剣です。

   

完成した立体地図を見ると、埼玉県の地形は西半分が高く、東半分が低いことがはっきりわかります。
                                                                              

特徴ある埼玉県の地理や風土に関心が深まり、さらに埼玉県を好きになってもらえたらいいですね。                                                                               

                                                                              荒川 次郎
 

第15回 飯塚家文書「深谷駅発車時刻表」に関して(3)(8月14日)

 当館に展示中の深谷駅の時刻表を見ると,すでに大正時代から昼夜分かたず列車が運行されていたことがわかります。下り列車は0:101:27といった深夜に,上りも未明の3:58(臨時)や4:30に列車の着発がありました。いずれも夜を徹して走る夜行列車です。

 かつての長距離列車は夜行が中心で,昭和57年の上越新幹線開業直前にも,高崎線には毎日7往復ほどの夜行列車が運転されていました。「越前」「妙高」「鳥海」などの列車名は懐かしく,また,行先を的確にイメージさせてくれました。

 平成に入っても,私が通勤のために朝の駅に立つと,屋根にモコモコと雪を載せた夜行列車が目の前を走り抜けていったものでした。日本海側の大雪で夜行が遅れると,朝の通勤電車にも影響が出たことを覚えています。

 2年前の春,寝台特急「あけぼの」の運転が終了し,ついに高崎線から夜行列車の姿が消えました。しかし,その後もまれに夜行列車が走ることがあります。

 下の写真は,日本で1本だけ現役で残る「583系寝台電車」を使った臨時夜行です。この記事に合わせて深谷駅で撮りたいところでしたが,朝が早すぎてあきらめました。ちなみにこの日は土曜日で,その後は文書館に出勤しました。 []

 

第14回 子供体験教室が開かれました(8月10日)

子供体験教室が開かれました

毎日厳しい暑さが続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

現在、文書館では「子供体験教室」が開催されています。84日(木)は「巻物・変体仮名の読み書き教室」が行われました。

まず初めに「文書館の見学」を行いました。一般の方は立ち入ることができない保存庫の見学ということで、文書館職員の説明に熱心に耳を傾けていただきました。参加した子供たちにとってはちょっとした探検気分でしょうか?


次は「巻物」を作りました。和紙を繋げて長くしたり、好きな千代紙を選んだり、のりで軸を貼り付けたりしながら、巻物を作ります。きれいな巻物を完成させていました!


最後は「変体仮名の読み書き」です。まず仮名の歴史について学び、文書館職員作成のワークシートで変体仮名を書いてもらいました。なぞり書きをしたり、筆ペンで自分の名前を変体仮名で書いたり。一生懸命にワークシートを解いてくださったので、正解が書いてある解答に職員が大きな花丸をたくさん書くことができました。私はこの日のために、夜な夜な花丸を書く練習をしていました・・・。


子供体験教室は12月にも開催されますので、ぜひご参加ください。

(もんじろうこ)

 

第13回 埼玉県のはじまり(8月4日)

 みなさん、今の埼玉県がどのように形作られたかご存知でしょうか。


 江戸時代は、現在の埼玉県・東京都・神奈川県の一部をまとめて武蔵国と呼んでいました。明治政府が成立すると、政府は地方制度に府藩県三治制を採用しました。その結果、忍・川越・岩槻など13藩と、秩父・児玉郡を中心とした岩鼻県、入間・高麗郡を中心とした韮山県、武蔵知県事の管轄地であった大宮県(明治2年9月浦和県と改称)などに分けられました。

 中央集権的近代国家の形成を目指す政府によって、明治2年(1869)6月に版籍奉還、明治4年(1871)7月に廃藩置県が実施され、同年11月14日に埼玉県と入間県が誕生しました。

 その後、明治8年(1875)8月に千葉県の一部を編入し、同9年(1876)8月には現在の埼玉県域が確定しました。

 文書館の入り口手前には、今回取り上げた埼玉県の変遷を表した地図があります。なんだか最近、この地図が今話題のスポットになっているらしく、立ち止まっている方を見かけます。地図のところでストップせず、ぜひ一歩足を踏み入れて、自動ドアの先まで足をお運びください。                                          
                                                       [越後]

 

第12回 れきしクンとトーク(8月1日)

 730日に彩の国ビジュアルプラザ(川口市)で開催された「日光への道 日光道中・日光御成道」の上映会とトークに参加してきました。これは埼玉県の産業労働部商業・サービス産業支援課の事業で、㈱デジタルSKIPステーションが運営しており、埼玉県が製作した映像記録を保存活用-アーカイブしていることを、広く県民の皆様に知ってもらうことを目的としています。映像記録をアーカイブするということで、彩の国ビジュアルプラザは当県立文書館と同じ使命を担っているのです。今となっては見ることができない埼玉県の風景など、貴重な映像ばかりで、一度足を運ばれては如何でしょうか。

 さて、今回は昨年も一緒にトークをした歴史芸人「れきしクン」こと長谷川ヨシテル氏と対談しました。れきしクンは、熊谷市出身で、戦国時代や武将にとても造詣が深く、長谷川のオリジナル前立てをつけた赤い兜に赤いネクタイがトレードマークです。今年は真田丸関連事業で引っ張りだこで、来週は大垣・関ヶ原へ出陣するそうです。余談ですが、れきしクンは大河ドラマ「真田丸」第3回に百姓役として14秒間出演した大河俳優でもあるそうです。


 ところで、さすが歴史好きだけあって国立公文書館の展示はよく見学しているそうです。残念ながら「文書館へは行ったことがありません。」ということでしたので、「現在、真田信繁が幸村と呼ばれるきっかけとなった書物『難波戦記』や真田丸の絵図を展示しているので、是非来館してください。」とすすめたところ、「絶対見に行きます!」ということでした。もちろん『難波戦記』は知っており、展覧会では見たことがあるそうです。

 皆さんも、『難波戦記』を見に文書館に来てください。もしかしたら「れきしクン」に会えるかも?

                                                   (書物蔵奉行)

 

第11回 新しい地図と貴重図書がご利用できます。(7月25日)

 昨年度中に寄贈を受けた埼玉県作成地図と市町村作成地図、そして個人から寄贈を受けた貴重地図と貴重図書を、このたび配架しました。この場を借りて、新配架資料の紹介をさせていただきます。皆様のご利用を心よりお待ちしております。



【地図の受入作業】 
「寸法を測り、マップケースに収まるか、二つ折りにするかを判断し、右下に登録票を貼ります。このあと、登録票の分類と番号を手掛かりとして、収蔵庫の所定の場所に保管します。」


1 埼玉県作成地図

 21点を受け入れました。道路政策課の発行した「埼玉県道路網図」は、裏面に「埼玉県の道づくり」や「橋梁の長寿命化」など興味深い13のコラムが設けられていて、必見です。水環境課が発行した「地盤沈下調査水準基準配置図・埼玉県地盤沈下等量線図」は、埼玉県の防災や開発のための基礎資料として重要なものです。「荒川広域洪水ハザードマップ」とともに、活用してほしい地図です。

少し珍しいのは、生き物に関する地図で、一つは「埼玉県鳥獣保護区等位置図」、もう一つは「埼玉県第五種共同漁業権漁場図」です。前者はシカやイノシシ、クマなどの野生獣鳥類を保護するために、銃猟や罠猟を禁止する区域の地図、後者は逆に養殖や放流によって川や沼などの漁業資源を保ち、獲りつくさないように配慮しながら、漁業組合が釣りや網漁を許可する漁場の地図です。

 県民に埼玉県を楽しんでもらうための地図が、観光課発行の「埼玉彩の国おでかけMAP」と西部地域振興センター発行の「歴史観光広域マップ~自然あふれる歴史・文化を訪ねてみよう!~」です。地図を参考に、健康増進を図り、同時に埼玉の歴史・文化に親しまれてはいかがでしょうか。川の博物館発行の「荒川流域の高低差まるわかりMAP」も、埼玉の母なる川「荒川」を知り、水害に備えるために忘れてはならない地図です。

2 市町村作成地図

 県内31市町村から281点を受け入れました。市町村の定番地図ともいえる全図・都市計画図・地形図のいずれかまたは全部を発行したのは、上尾市、春日部市、川口市、川越市、越谷市、さいたま市、志木市、杉戸町、草加市、東松山市、深谷市です。定番に準じるのが上下水道の計画図で、本庄市、皆野町から、区画整理事業地図が桶川市、蓮田市、富士見市から発行されました。

 防災マップの充実は近年の特徴で、地震・土砂災害のハザードマップが、神川町、川越市、行田市、鴻巣市、さいたま市、日高市、洪水のハザードマップが行田市、鴻巣市、越谷市から発行されました。

 子育て支援の一環として、子育てマップを発行したのは、さいたま市(全10区バージョンあり)で、幼稚園、保育所、託児所、児童館、その他の子育て関連施設の位置と連絡先が網羅されています。また医療マップを発行したのは川越市です。

 住民の便利のためのガイドマップを発行したのは、春日部市、さいたま市(全10区バージョンあり)、坂戸市。観光ガイドマップ・散策マップ・ウォーキングマップを発行したのは、川越市、北本市、越谷市、坂戸市、草加市、新座市、東秩父村、長瀞町、深谷市、蕨市で、「渋沢栄一翁と論語の里散策マップ」「三芳町たんけんBOOK」はタイトルも素敵です。埋蔵文化財を含む文化財を保存活用するための基礎資料となる文化財地図を発行したのは、入間市、鴻巣市、ふじみ野市、本庄市です。

 このほか、一般市民向けの地図では、川越市発行の「伝建地区の建造物MAP」、北本市発行の「きたもと健康ウォーキングマップ」(全8コース)、アニメと観光を合体させた草加市の「レーカンIn草加市」などが話題の地図といえるでしょう。


3 個人寄贈の貴重地図・貴重図書

(1)貴重地図

 2名から226点を受け入れました。「兵庫県南部地震災害現況図」(平成7年・国土地理院発行)は、神戸と周辺部の合計21面からなり、一棟一棟の建物の損壊程度、火災の程度、亀裂や地盤沈下の程度、死者の発生地点などを多色刷りによって克明に記した地図です。臨場感が強いため、戦慄さえ覚える地図です。しかし、今後の防災計画や都市計画策定にあたっては、なくてはならない地図であり、極めて貴重な地図です。

 これを受けて翌年に刊行されたのが、当該地の「地震防災土地条件図」で、建造物の建築制限が色分け等で明記されています。もちろん、埼玉県も地震とは無縁ではありません。平成8年度刊行の「都市圏活断層図」は深谷・熊谷・川越・大宮と都内分があります。埼玉県にも地震の際、被害が大きいことが予想される活断層が分布していますので、一人一人が防災の意識を持ち、この地図を活用していかなければなりません。

 また、現在は自由な渡航ができない北方領土の地形図(5万分の1)が一括で寄贈されました。戦前の地図をベースにし、人口衛星から近年の様子を撮影して、補正を行ったものです。

(2)貴重図書

 2氏から62点を受け入れました。発行年の古いものでは昭和24年刊行の『聚落地理学』、昭和27年刊行の『歴史地理学の諸問題』、昭和31年刊行の『日本地理学会史 編年資料草稿(192555)』があり、古書店でもなかなか手に入らない稀覯本です。

 一読をお勧めしたいのは、『武蔵玉川における生活環境に関する地誌学的研究』(昭和63)、『日本自然地名辞典』(昭和58)、『江戸の川 東京の川』(昭和43)、『志賀重昂と田中啓爾』(平成4)、『日本地図探検術』(平成11)、『地理野外調査のすすめ』(平成13)、『地図で読み解く日本の戦争』(平成25)。このほかにも、『地図の探検シリーズ』(昭和58・全5冊)、『城と城下町』(昭和54)など魅力的な本があります。

荒川次郎

 

第10回 ハエタタキ(7月22日)

 時節柄,ハエを見かけることが多くなりました。生ゴミをきちんと処理しても,どこからか侵入してきて台所を飛ぶということもあります。飛ぶハエ対策としては殺虫剤を噴射したりハエ取り紙を吊るしたりなどがありますが,やにわにハエタタキを持ち出して身構える,という方もいることでしょう。

 私のような者(=中高年の鉄道ファン)にとって「ハエタタキ」といえば,アレを連想します。ソレは,かつての鉄道沿線ならどこでも見られたものですが,今ではほぼ絶滅し,知る人も少なくなっているのではないでしょうか。

 先日,電車で熱海の方に向かっていたら,久しぶりにソレを見かけました。天下の大幹線,東海道本線の沿線にまだソレが残っていたか!と感心し,次に通った時に一瞬の撮影に挑みました(今では電車の窓を開けるのも大変です)。



 まさに「ハエタタキ」ですね。これは昔の鉄道通信用の電柱で,幹線になるほど通信情報量が多くなるため電線が増え,巨大になる傾向があったようです。

 ところで文書館では,ハエをはじめとする虫が館内に入り込むことに神経をとがらせています。収蔵資料に虫がつくと,味のある(?)古い書物などはたちまち喰われて穴が開いてしまいます。虫を寄せつけないよう,我々職員も昼食の後始末やペットボトルの処理などはきちんとやっています。

 このような施設ですので,皆さんが当館をご利用になる際にも,閲覧室での飲食は禁止させていただいています。ご理解の上,ご協力をお願いいたします。
                                                          []

 

第9回 博物館・アーカイブズ実習 (7月14日)

 628日(火)から76日(水)にかけて、博物館・アーカイブズ実習が行われました。学芸員やアーキビストを目指す大学生・大学院生10人が、7日間の実習を通じて、文書館の役割や、古文書・公文書・地図の実習、展示や閲覧対応の実習を行いました。

実習生全員で話し合いながら、展示の構成を考えました。


 実習で取り扱った内容は、どれも埼玉県の歴史を残していくための大事な作業であり、未来に向けて資料を活用・公開するための貴重な体験ができたのではないかと思います。

 今年度の実習生の成果は、文書館1階展示室前の「平成28年度博物館実習生課題成果展報道写真に見る戦後の埼玉」としてに展示されています。ぜひ実習生の展示を見に来てください。
                                                        [越後]

 

第8回 「子供地図教室・子供体験教室」が始まります。(7月13日)

もうすぐ夏本番ですね(^O^)

 ここ文書館でも夏休みに向けて、おもに近隣の学校に通う小学生を対象に「子供地図教室・子供体験教室」の参加者を募集し、抽選の上、先日参加者を決定し結果をお知らせしたところです。


 職員としては、将来の文書館利用者である子供たちに対し、楽しい体験を通じて文書館(アーカイブズ)を知ってほしいという気持ちがあります。当日は、参加された方に満足してお帰りにいただけるように職員一同張り切っています。


 「子供地図教室」における立体地図作りにあたっては、事業担当者でなくても当日、子供に対し「立体地図」の作り方が指導できるように、先日職員を対象とした講習会を実施しました。私は当日参加ができなかったので、後日、1人で「立体地図作り」に挑戦しました。


 大人になって「子供地図教室」を体験した感想ですが、意外にカッター使いは難しいです。発泡スチロール風の材質からできている「立体地図キット」は、ただでさえカッターの刃が入りにくく、しかも今回切り抜くものは、埼玉県の「丘陵」「山地」で当然凸凹型。波打つ形に合わせてカッターの刃を刺し、線に沿って細かく切り抜こうとしても、綺麗に切れません。最後まで悪戦苦闘でした。


 何とかカッターの刃で指を切る事もなく、想定時間を大幅に上回り、ひとり立体地図作り体験は終わりました。しかしカッターを振り回している間は、集中していたせいか童心に戻った充実した時間でした。 作品は家に持ち帰り、家族に褒められ(強要したかも?)、子供の作品と同様、リビングに飾りました。職員の講習の目的で当初始めたつもりが、つい夢中になり入れ込んでしまい、「子供地図体験教室」の実際の参加者同様の気分が味わえたと思います。


 いよいよ7月22日(金)から始まる「子供地図教室・子供体験教室」ですが、このように職員一同、楽しみながらも入念な準備を進めているところですので、参加される方はぜひ期待してください!

 また今回惜しくも外れた方につきましては、次の機会にお会いできることを楽しみにしています。

地図(ちず)()


 

第7回 飯塚家文書「深谷駅発車時刻表」に関して(2)(7月7日)

 当館で展示している,大正13年当時の深谷駅の時刻表を見てみましょう。

「高崎行き」以外,今では見られない行先の列車ばかりが並んでいます。その中に1本,琵琶湖畔の米原行きというものがあります。これを,文書館内にある県立熊谷図書館浦和分室の協力を得て,時刻表復刻版(大正14年)で追ってみました。


 
この列車は上野を22:10に出て深谷が0:10,長野には夜明けの6:02に着き,金沢を経て終点の米原には20:59着となっています。上野から409.1哩,=600kmあまりを23時間近くもかけて走り通すものでした。硬く窮屈なイスに腰掛けて,いったいどれだけの人が往来したのでしょうか。

 大正から昭和にかけて国内の主な鉄道路線が完成すると,高崎線は,首都圏と上信越や北陸,東北地方とを結ぶ大幹線となりました。上野から青森,酒田,新潟,金沢などの街を目指して,どっしりと貫録のある車両を連ねた列車が,長い時間をかけて走っていました。

昭和30年代後半,上野と大阪との間を高崎線・北陸回りで結ぶ特急「白鳥」が登場しました。それに乗れば(深谷には停まらなかったようですが)高崎から米原まで乗り換えなしで行くこともできましたが,直通需要は少なかったとみえて短命に終わっています。

 去年の春に金沢まで到達した北陸新幹線は,今後,大阪への延伸が予定されています。それが完成すれば,半世紀以上の時を隔てて,またまた埼玉から滋賀や大阪まで乗り換えなしで行けるようになることでしょう。
                                      (福)

 

第6回 文書館の裏側(7月1日)

 まだまだ梅雨空が続いていますが、もうすぐ本格的な夏の到来ですね。

 ごく一部の関係者しか知られていないのですが,埼玉県立文書館の地下には機械室があって、大切な収蔵資料を保存するためのさまざまな機械や装置があります。

 資料保存のための空調機器が多いのですが、そのほかにも水道や消防の関係の機器など、実に様々な機械が活躍しています。



 しかし、昭和58年の開館当時から使用している機械も多く、もうかなりくたびれてきているものも多いのが現実です。

 これは吸収式冷温水機と言いまして、館内の冷暖房用の冷温水を作っている機械です。

 これが止まってしまうと、資料の保存庫の温度のコントロールが利かなくなり、大変なことになってしまいます。


 つい先日も機嫌が悪くなりましたので、専門の方になだめてもらいました。

 なんとか言うことを聞いてくれるようになり、一安心です。

 総務担当は普段はあまり表舞台に出ることはないのですが、文書館の裏側で日々頑張っています。

 日曜日に笑点を観ていても、ついつい座布団を運ぶ山田さんの方に目が行ってしまいます...

 これも職業病でしょうか...

 6月7日から、展示室で「飯塚家文書展」が始まっています。

 快適な空調もご用意して、皆様のご来館をお待ちしております。

(総務担当M
 

第5回 飯塚家文書「深谷駅発車時刻表」に関して(1)(6月23日)

 いま当館で展示している「飯塚家文書」の中に,大正13年当時の深谷駅の時刻表があります。1日14本の上り列車は全て上野行きですが,始発駅は新潟,桐生,小山,沼田,長野,直江津などとなっています。

 当時,高崎から先は長野,直江津を経て新潟に向かう路線(のちの信越本線)と,桐生や小山に至る路線(同・両毛線)が開業していました。信越本線は首都圏と日本海側を結ぶ重要路線として建設が急がれ,両毛線は沿線に養蚕地帯が広がり,製糸業が当時の基幹産業と位置付けられていたことを物語っています。

 一方,今でいう上越線については沼田止まりでした。険しい上越国境を克服して全通したのは昭和6年のことでした。

 私が高校生だった昭和50年代後半まで,大正当時と同じルートで上野から新潟に行くドン行列車がありました。時刻表では上野発高崎行き,高崎発長野行き,長野発直江津行き,直江津発新潟行きという具合に細分化されていましたが,使われる車両は一日かけて上野から新潟まで走り通していました。

 この列車で高崎に着き,そのままじっと車内で待っていると,いつの間にか長野行きの列車に化けて軽井沢方面に動き出します。出入口のドアは走行中も開けっ放しで,便所の穴からレールと砂利が見えるという年代モノの客車が健在でした。

 今では,深谷から北に向かう列車は全て高崎や新前橋などで乗り換えを強いられる一方,南に向かう列車は上野を通り抜けて東京や横浜,さらには熱海や沼津まで乗り換えなしで行けるようになりました。時代の変化で列車の運行形態も大きく変わるものだと痛感させられますね。

[]

 

第4回 コーナー展示の展示替(6月17日)

 文書館では、6月6日(月)に1階展示室の展示替えを行いました。古文書・史料編さん・公文書・地図センターの常設展に新しい史料が展示され、コーナー展示は「飯塚家文書-深谷と歩む-」が始まりました。今回は、飯塚家文書展の展示設営を紹介します。


 展示作業としては、直前まで展示されていた史料とキャプションなどを撤収した後に、新たな展示史料を置いていきます。写真は展示ケースの中に史料とキャプション(解説)を置いていく様子です。ケースの中は狭いため、慎重に作業を行います。また、展示ケースの中で作業していると、史料の配置が適切か分かりにくいため、別の職員が展示ケースの外から史料やキャプションが、斜めになっていないか、など確認をしていきます。


 写真は配置した史料とキャプションの一部です。飯塚家文書展では40点の文書を展示しています。写真以外にも、様々な史料を展示しています。また、6月15日(水)には、埼玉新聞の朝刊に飯塚家文書展について紹介されました。展示は6月7日(火)から10月9日(日)となっております。皆様のご来館お待ちしております。

                                                                                                                         (鷹党)

 

第3回 韓国国家記録院が見学に来館(H28.6.17)

 先日610日、韓国国家記録院の李院長様はじめ4名の方々が当館の見学にお越しになられました。韓国国家記録院は日本の国立公文書館にあたります。

 見学では、まず古文書補修ボランティアの様子を見ていただきました。ボランティアの方による補修方法や補修に使用されている細川紙(ユネスコ無形文化遺産に登録された小川町産の和紙)について説明をさせていただきました。

 その他、展示室や閲覧室、地図センター、各種保存庫等を見学していただきました。短時間の見学でしたが、こちらの説明に熱心に耳を傾けられ、様々な視点から多くのご質問を頂き大変うれしく思いました。

 今年9月上旬には、ICAInternational Council on Archives:国際公文書館会議)の世界大会が韓国・ソウルで開催されるとのことです。韓国国家記録院の院長の来日目的は、大会におけるプレゼンの準備のためだそうで、その大会にもぜひ参加してほしいとのメッセージを李院長様から頂きました。世界中のアーカイブズ関係者が集う大会になるそうです。今から楽しみですね。

 最後になりましたが、お暑い中、文書館にお越し頂いた韓国国家記録院の皆様に感謝申し上げますとともに、日韓両国のアーカイブズのより一層の発展とICAソウル大会の成功を心からお祈りしております。

(もんじろうこ)

 

第2回 文書の修補と細川紙(H28.6.2)

 去る520日、小川町立図書館を会場に埼玉県地域史料保存活用連絡協議会(埼史協)との共催で平成28年度国際アーカイブズの日記念公開講演会が開催されました。

 埼史協とは埼玉県内の各市町村を会員に、地域に残された古文書などの歴史資料の保存や活用をはかることを目的に活動している団体です。県立文書館は埼史協の事務局を担当しています。また、6月9日はICA(国際公文書館会議)が定めた国際アーカイブズの日です。

 例年、この公開講演会では文書館や地域史料の保存への理解が深まるような講演会を開催しています。今年度は、講師に宮内庁が所蔵する文書の修補(宮内庁では修補という言葉を使うそうです)を長年手がけられている安藤清先生をお招きしました。地元小川町で生産され、平成26年にユネスコ無形文化遺産となった和紙である細川紙を用いた文書の修補をテーマに「文書史料修補における細川紙について」と題して講演をいただき、85人の方に参加いただきました。



 宮内庁での文書修補の歴史とその実際、そこでの細川紙の使われ方といったお話のなかでは、宮内庁には修補が必要な文書が今後200年分ほどあること、京都御所にある東山御文庫の封印には細川紙が使われていることなど大変興味深いことがらにも触れられ、聴衆からも驚きの声が上がっていました。

 先生には、講演後の質疑応答のなかで、会員からの普段の修復のなかでの技術的な疑問などにも丁寧にお答えいただきました。今後の地域での文書の保存・活用のため、大変参考になるお話でした。

(S)

 

第1回 古文書点検作業(H28.5.20)

 文書館では、平成2859日(月)から16日(月)まで特別整理期間のため休館でした。特別整理期間中に職員は、各保存庫に配架している古文書・行政文書・地図・図書・行政刊行物などの点検と保存庫の清掃を行いました。

 今回は古文書点検の様子を紹介いたします。古文書と史料編さん担当では、期間中延べ58人の職員が点検を行い、点検した古文書は約2万点でした。写真はその様子です。


講座室での点検作業


古文書の点検をする職員


     中性紙封筒    古文書に貼っているラベル


 古文書の点検は、中性紙封筒に書かれている文書群名(家名)・文書番号と古文書のラベルに書かれている文書群名・文書番号が合っているか
1点ずつ確認していきます。中性紙封筒と古文書のラベルは全部一致しており、異常なしでした。

 ラベルを確認した後は、古文書に傷みがないか状態確認をしていきます。古文書の中には、虫損で開けないもの、破損がひどいもの、水損でフケになっているものなどがありました。継ぎ目が剥がれていたものについては、補修を行いました。傷みや劣化が進んでいる古文書については、「取扱注意」または「閲覧不可」となります。古文書の劣化をこれ以上進めないための処置ですので、ご理解ください。また、閲覧の際に古文書の傷みがひどいものがありましたら、職員に教えていただけると助かります。

 最後になりましたが、利用者の皆様には普段から史料を丁寧に取り扱って頂き、感謝申し上げます。今後も職員一同、史料の公開と保存につとめて参ります。                                                                                                                                    (鷹党)